会長挨拶 | JPEA(一般社団法人 日本プライベート・エクイティ協会)
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会長挨拶

ご挨拶

国内にプライベート・エクイティが産声を上げた2000年前後の黎明期、バブル崩壊後の日本で経済の停滞を打破すべく、産業界で事業再編の必要性の機運が高まっていました。持株会社の設立や株式交換を可能にする法律も整備され、その再編のメインプレイヤーの一つとしてプライベート・エクイティに大きな期待が寄せられました。
ところが、保守的な国民性と「ファンド」=ハゲタカというイメージにより思ったほど事業再編の案件は少なく、多くは事業承継ニーズに応えていく形で業界が発展してきました。
四半世紀が経過した今、状況は一変しています。2020年12月に発表された日銀のレポートでも「従業員数を削減することなく、売上高を増加させる形で、従業員 一人当たり付加価値の増加が期待できることが示唆される」と述べられており、「ファンド」=ハゲタカのイメージは払拭され、多くの大企業の事業再編のメインプレイヤーとしての実績を出しつつあります。数字面で見てみても、近年では、バイアウトファンドの取引高は年間3兆円前後となっています。ベイン・アンド・カンパニーのレポートでは、国内のM&Aの13%(2016年~2022年)はバイアウトファンドがかかわっていると示されています。

当協会では、ファンドのパフォーマンスを開示して参りましたが、2023年から投資先の雇用データの開示も開始しました。ファンドは往々にしてパフォーマンスが注目されがちですが、実は投資している期間、全力をあげて企業価値向上に取り組んでいます。その過程では様々なドラマがあります。我々は、ある場合には脚本家であり、監督であり、演者であったりもします。投資の数だけ容易には語りつくせないドラマがございます。投資先の方々と創り上げるそのドラマの一つ一つが我々の遣り甲斐であり、ドラマの完成度の高さを常に追求しています。当協会では、ナレッジシェアリング委員会がそうしたドラマ作成のノウハウの共有を促進し、PR委員会がドラマの内容をコラムやオンラインニュースなどで外部へ積極的に配信しています。会員拡大・交流委員会では脚本家や監督を集め、仲間どうしが交流するイベントを企画・実行しています。ESG委員会ではESGの観点からドラマの質を調査・集計し、さらにその質の向上を図るべく知見の共有を行っています。

19年目を迎える当協会は、正会員・賛助会員が160社を超える団体となって参りました。このように拡大してきた背景には、多くの関係者の方々のご協力、ご支援があったものと改めて感謝申し上げます。引き続き日本企業の価値向上に努めて参りますので、ご支援宜しくお願い致します。

 日本プライベート・エクイティ協会
会長 飯沼 良介

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