第六回(2019年度) JPEAアウォード | JPEA(一般社団法人 日本プライベート・エクイティ協会)
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第六回(2019年度) JPEAアウォード

受賞案件

医療インフラを強くしま賞

賞名 医療インフラを強くしま賞
対象案件/会社 株式会社CHCPホスピタルパートナーズ
ファンド ユニゾン・キャピタル株式会社
選考理由 高齢社会日本の医療インフラは、急性期医療とリハビリ・療養・生活支援・看取りなどの後方医療の機能分化が不十分、後方医療を担う病院が地域に不足かつ運営効率が低いため経営悪化し存続が危ぶまれるという課題を抱えている。
病院リソースの最適化と低い運営効率のため経営悪化する中小病院の存続を、コーポレート経営の観点を導入しロールアップによって規模の利益を実現し社会に不可欠な医療インフラをサステイナブルにし強めようという社会的意義高い投資である。約1年前に実行した案件であるが現下のコロナ禍で今回の投資の意義はより高まっている。
公益性が高く、また医は仁術とする病院経営では、従来は医師が病院経営を行っているが、経営の効率化、サービスの質の向上の面での限界があった。ユニゾンキャピタルでは、ヘルスケア―の分野で知見のある専門チームを組成し、案件獲得とオペレーションの効率化・高度化を行っている。「医療と経営の分離」を行い、法律の制約がある中でユニークなガバナンス体制を構築した上で、経営効率の向上をめざしてきた結果、投資後1年強で看護師の採用は投資前に比べ年間5名以下から30名以上に増加し、病床稼働率は25%以上向上などの成果を実現した。
経営効率の低い病院は我国には多くあり、ファンドが病院経営を支援することにより、コロナ禍で苦しんでいる病院の経営の立て直しを図るだけでなく、高齢化社会が到来しつつある我国における医療サービスの向上と医療インフラの強化に貢献できる。このような社会的意義の高い案件であり、選考に至った理由である。

経営改革による地方創生賞

賞名 経営改革による地方創生賞
対象案件/会社 名水美人ファクトリー株式会社
ファンド カーライル・ジャパン・エルエルシー
選考理由 本投資案件の評価ポイントは、
① 組織的経営化を導入することにより、事業承継を実現させたこと、
② 雇用創出を通じて地方経済に大きく貢献したこと
の二つ。

名水美人ファクトリー株式会社 は、前オーナーの優れた発想と事業推進力により、「名水美人もやし」を、九州地方でトップブランドの地位まで押し上げてきたが、事業運営面からみると、同社は、未だ個人事業の延長線上にあり、予算も会議もなく、毎日の売上はオーナーが電話でチェックしているような状況であった。
そのようななか、経営承継を実現することを目的として、カーライルが同社に投資することになったわけだが、わずか4年の投資期間のなかで、カーライルは、まずは会社としてのミッション・ビジョンを再構築することから始め、業績をタイムリーに把握するための経営管理を導入し、外部経営人材も積極的に招聘して、徐々に経営体制を充実させていった。
事業面においても、もやしの次の商品の第二の柱としてカット野菜を打ち立てるべく、新工場を設立し、雇用を増大させた。さらに関西地方も含む西日本での販路拡大もサポートし、売上日本一のもやしブランドの認知度を向上させるに至った。
4年間の投資期間のなかで、売上、EBITDA、雇用ともしっかりと実績をあげる経営体制が構築できたこと、それに何よりも当初目的の「前オーナーによる個人事業から組織的経営への変革」を成功させることができたことは称賛に値する。
加えて、同社の件は、地域創生の成功事例としてメディアにも多く取り上げられたが、それによって、PEファンドの役割を世の中に人たち、特に地方の方々に理解してもらう好事例になったことは、PE業界にとって大きな副産物であった。

選考委員

委員

株式会社 岡&カンパニー
代表取締役
岡 俊子 氏

委員

株式会社 カドタ・アンド・カンパニー
代表取締役社長
門多 丈 氏

委員

株式会社東京大学エッジキャピタル
取締役 
茂木 敬司 氏

委員

一橋ビジネススクール 
国際企業戦略専攻 
教授 
伊藤 友則 氏